上手な録音方法(ICレコーダー使用)

録音した音声を聴き直してみると、その場に居合わせた時には聴きとれたはずの声が聴き取りづらいということはありませんか?
また、その時には全く気にならなかったペンを置く音や空調の音等が発言音声より大きく録音されてしまうこともあります。

上手な録音が精度の高い原稿の決め手になります。
また雑音が酷いなど録音状態が悪いと音声不良により追加料金がかかってしまうこともあります。
是非こちらを参考に、上手に録音するコツを掴んでください。

また会場に当社スタッフがお伺いし、録音からメモ取り、文字起こし迄、一連の作業をまるごと当社が受け持つ出張録音文字起こしサービスも行っております。

まず確認しましょう

・電池は新しいものを使用します。
新しい電池またはフル充電した充電池をお使いください。予備も数本用意しておきます。

・事前の試し録音をします。
当日の環境に近い状況で試し録音をしてください。録音した音声はイヤホンを通じて再生確認してください。
ボイスレコーダー本体で聞くと音質やノイズがわかり難いためです。

状況別録音方法

ノイズ(雑音)の原因

録音機材に触れる音
録音中はマイクやボイスレコーダー等の機材に触れないようにします。

振動音
布等をレコーダーの下に敷きます。

ポケット等に入れて録音する際の衣服と擦れる音
布等で包みボイスレコーダーが動かないようにします。

反響音
指向性マイクを使用し、音声の方向に向けて録音します。

空調音
ボイスレコーダーのローカットフィルター(低域ノイズカット機能)を使用します。

プロジェクター、パソコン等の動作音
それらのものからボイスレコーダーを遠ざけます。

環境音
外の騒音や風の音を遮断するために窓を閉めます。

その他、紙をめくる音、メモを取る音、ティーカップ等の食器の音、咳払い、くしゃみ等もノイズとして録音されます。

録音時と録音後の注意点

  • 高音質で録音します。
    長時間録音モードはノイズが増えますので、高音質録音に設定します。
  • ホールドスイッチを使用します。
    誤作動を防ぐために、録音中や録音後は必ずホールドスイッチをオンにします。
  • バックアップを取ります。
    誤ってデータを消去してしまった場合に備え、パソコンやメディアにデータをコピーしておきます。

ICレコーダー音声ファイルの形式

ICレコーダーで録音した音声ファイルはmp3やwma等の汎用性の高い形式が主流ですが、古い型のものは各メーカー独自の形式の場合があります。
当社ではほぼ全てのICレコーダーデータ形式に対応しておりますので、次の表をご参照ください。
ファイルの送信方法は、対応可能なメディア・ファイル/送信方法をご確認ください。

対応可能形式 仕様/特記
mp3/wma 保存形式を選択する場合や別の形式から変換する場合は、この形式をお薦めします。
wav 容量の大きな形式の為、データの転送に時間がかかる場合や、送信できない場合があります。
データ変換をして容量を軽くしてから送信するか、またはメディアに焼いて送付ください。
dss オリンパス独自の形式
msv/dvf/ics ソニー独自の形式
dmr/dvr 東芝独自の形式
vm1 パナソニック独自の形式
こちらの場合はお問い合わせください。

会議

ポイント1

ロの字型のレイアウトの場合、マイクの後ろにいる方の声も拾えるように、マイクをレイアウトの1/3あたりに置きます(2/3がマイクの前方面)。
発言が重要となる人の方向に録音機材を向けます。

会議室の中でテーブルの配置を四角くロの字型に設置し、中央に録音用のマイクを設置しています

ポイント2

下図のようにマイクと延長コード、延長コードとICレコーダー(マイク端子)をつなげます。
事務局の手元にICレコーダーを置くことで、録音されている音声をイヤホンで聴きながら作業ができます。

延長コードを使ってマイクとICレコーダーを接続しています

ポイント3

延長コードがない場合は、マイクスタンドの足元にICレコーダーを置きます。

延長コードがない場合はマイクスタンドの足元にICレコーダーを置きます

ポイント4

人数が多い場合やもう1セット機材が用意できる場合は、下の写真のように配置します。

会議等の参加人数が多い場合や1セット追加で機材が用意できる場合は、全員の声が録音できるように等間隔にマイクを設置します

ポイント5

録音開始後に、会議参加者の皆様に順次お名前と短いご挨拶をいただけますと、そちらを手掛かりに発言者の判別を行わせていただきます。より高い精度で成果物を提供することが可能となります。
例)「水上です。よろしくお願いします。」

インタビュー・会話

ポイント1

外や喫茶店など、周りの雑音が入りやすい場所を避けます。

ポイント2

インタビュイーに録音機材を向けます。

ポイント3

イヤホンを使って録音状況を確認してからインタビューを始めます。

ポイント4

相づちによりインタビュイーの発言がかき消されてしまうことがあるので、相づちを控えます。

外や喫茶店など、周りの雑音が入りやすい場所を避け、イヤホンを使って録音状況を確認してからインタビューを始めます。

座談会

ポイント1

マイクやICレコーダーは、発言が重要となる人の方向に向けます。下の写真より人数が多い場合は、もう1セット用意します。

マイクやICレコーダーは、発言が重要となる人に向けます
マイクやICレコーダーは、発言が重要となる人に向けます
ポイント2

録音開始後に、会議参加者の皆様に順次お名前と短いご挨拶をいただけますと、そちらを手掛かりに発言者の判別を行わせていただきます。より高い精度で成果物を提供することが可能となります。
例)「水上です。よろしくお願いします。」

ホテルや講演会場の録音機材とICレコーダーを接続する場合

ホテルや講演会場では、録音機材がカセットデッキやMDの場合があります。
これらの録音機材はラインから直接録音するので音質はとても良いのですが、カセットテープやMDに録音しなければなりません。
音声を起こしたり、音声を再配布するためにパソコンに音声データを保存するには不便です。
このような場合は、以下のような手順でカセットデッキやMDに直接ICレコーダーを繋いで録音します。


ポイント1

カセットデッキやMDのプラグは、ICレコーダーのミニプラグと大きさが違うので、変換アダプターを使い、ICレコーダーを繋ぎます。

カセットデッキやMDに直接ICレコーダーを接続するために必要な変換アダプター

ポイント2

普通のケーブルで繋ぐと音が割れてしまいますので、抵抗入りのケーブルを使って繋ぎます。

普通のケーブルで接続すると音が割れてしまうので、抵抗入りケーブルを使用して接続します

ポイント3

カセットデッキに変換プラグをつけて抵抗入りケーブルでICレコーダーを繋いだ状態です。

変換プラグをつけた抵抗入りケーブルをカセットデッキに付けて、ICレコーダーを繋いだ状態です

ポイント4

ICレコーダーの録音ボタンを押しただけでは録音されていません。
必ずカセットデッキやMDも「録音状態」または「録音待機状態(スタンバイ)」にしてください。
カセットデッキの場合はカセットテープを入れておかないと録音状態になりませんので、お気をつけください。

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