文字起こし・テープ起こし用語集

音声アノテーションおんせいあのてーしょん

音声アノテーションとは、音声データに対してラベルやタグを付与し、その内容や特徴を明確にする作業のことです。音声認識や自然言語処理システムの開発、音声アシスタント・翻訳ツールの精度向上など、多様なシーンで活用されています。

AI(人工知能)や機械学習の分野においては、音声データに対して発話内容や話者、感情、音響イベントなどのラベルを付与し、「音声データ(例題)」と「その解釈(正解)」を対応させたデータを作成します。
このように、AIが入力に対して正解を学習できるよう構成されたデータセットのことを教師データと呼びます。

音声アノテーションの作業手順

音声アノテーションは、以下のような作業工程によって構成されています。

  1. 文字起こし(テキスト化):発話内容を正確に文字化することで、音声とテキストの対応関係を明確にします。
  2. 単語・発話単位でのタグ付け:品詞や話者の属性、意味カテゴリーなどの情報を追加します。
  3. 話者の識別:話者ごとに特定のIDを付与します(例:Speaker A, Bなど)。
  4. 感情のアノテーション:発話の中に含まれる感情(喜怒哀楽など)をラベル付けします。
  5. 音響イベントのラベル付け:咳、笑い、環境音など、非言語的な要素も区別してタグを付与します。
  6. 音素やタイムコード(タイムスタンプ)の付与:発話の始点・終点や、音の細かい単位(音素)へのアノテーションも行います。

これらの作業は主に人力で行われ、精度の高い音声AIモデルの構築に不可欠なプロセスとなっています。

音声アノテーションの活用シーン

音声アノテーションは下記のような場面で活用されています。

  • コールセンター業務の感情分析・品質向上
  • 会議や商談の議事録作成支援
  • 音声アシスタントやスマートスピーカーの認識精度向上
  • 多言語音声データの分析・翻訳支援
  • 医療・法務分野における診療記録や証言のテキスト化と分類

教師データには量と質の両方が求められるため、十分な知識と経験を持つアノテーターが多数稼働できる体制と、徹底した品質管理プロセスが必要です。

東京反訳の音声アノテーション

東京反訳では、長年にわたる文字起こしサービス業者としての実績を活かし、音声に特化したアノテーションサービスを提供しています。話者分離や1秒未満のタイムコード付与など、複雑な要件にも対応可能なリソースを確保しているため、実務レベルで活用できる良質な教師データの作成をサポートいたします。

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