文字起こし・テープ起こし用語集

RAGりとりーばるおーぐめんてっどじぇねれーしょん

RAG(Retrieval-Augmented Generation)は、大規模言語モデル(LLM)に外部データを参照させることで、より正確で文脈に沿った回答を生成する技術です。

LLMがあらかじめ学習した知識だけで応答を行うのではなく、最新の社内文書やナレッジベースなどを検索し、その内容を基に応答を組み立てるため、現場の実務に即した回答を得ることができます。

FAQ対応、社内マニュアル検索、契約文書への回答支援、法務・医療・教育分野での問答など、信頼性や正確性が求められる業務分野での導入が進んでいる注目のAI活用手法です。

RAG構築の6ステップ

RAGを導入するには、以下のような6つの工程を順に整備していく必要があります。

  1. データ収集
    ナレッジベース、業務文書、FAQ、会議録、社内チャットなど、対象となる情報を収集します。
  2. データの前処理・クレンジング
    誤字脱字、記載ゆれ、不要な記号、重複などを削除し、読みやすく整ったテキストデータに仕上げます。
    古い情報の削除、表記ルールの統一、文体の整備などもこの工程に含まれます。
  3. データの構造化・アノテーション
    文書を見出しや段落単位に整理し、検索に適した構造を付与します。メタ情報やタグの付与も行います。
  4. ベクトル化とデータベース構築
    文書を数値ベクトルに変換し、類似文書検索が可能なベクトルデータベースを構築します。
  5. 検索システムの構築
    ユーザーからのクエリ(質問)に対して、関連する文書を素早く取得できる検索機構を設計します。
  6. 生成AIとの統合
    検索結果をLLMに渡し、ユーザーの問いに対して精度の高い回答を生成する仕組みを構築します。

この中でも、もっとも基礎的かつ精度に直結するのが「データの前処理・構造化・アノテーション」です。

東京反訳が担う「前処理・アノテーション」の重要性

東京反訳では、これまで医療、法律、研究、行政分野などで蓄積してきた経験を生かし、検索・生成AIに適したテキスト整備を幅広くサポートしています。

たとえば、次のような対応が可能です。

  • 誤字脱字、冗長表現、重複などの整理と修正
  • 略語・漢字・用語のゆれの統一(表記ルールの正規化)
  • 文書の段落分けや見出し整理、タイトル・分類タグの付与
  • 意味単位でのテキスト分割やメタ情報の付与
  • JSONやMarkdownなど、用途に応じた構造データ形式への整形

東京反訳は日本語のプロフェッショナルとして、分野や企業ごとの表記仕様・業務要件に合わせた対応が可能です。音声起こしに由来するデータはもちろん、社内文書やナレッジベース、会話ログなど、あらゆるテキストへの対応経験を生かし、ツールでは対処しづらい記述ゆれや意味のあいまいさにも、人の目と経験を通じて丁寧に対応いたします。

生成AIの限界を補い、より信頼できる回答を提供するRAGの力を最大限に引き出すためには、質の高いデータの整備が不可欠です。

東京反訳は、RAGの基盤となるテキストの前処理・クレンジングを専門に支援しています。部分的な作業のご依頼や、少量の試験データ整備も可能ですので、データ整備に課題をお持ちの方はぜひお気軽にご相談ください。