テープ起こし・文字起こし用語集

話者メモわしゃめも

発言者の多い会議やシンポジウムなどで、発言者の特定に役立つような情報をあらかじめ現場で記録しておき、テープ起こし・文字起こし作業の際に活用するメモ書きのことを当社では「話者メモ」と呼んでいます。

文字起こし作業者は、通常会議やシンポジウムなどの会場で同席せず、提供された音声データや動画データのみを手掛かりに文字起こしします。発言者が1~2人ぐらいですと発言者の特定は比較的容易ですが、10人規模の会議で複数人が同時に発言したり、同性や同じ年頃の人が集まって発言したりする場合には、発言者の特定が困難になります。

そこで発言者とその発言の冒頭や内容を時系列で記したメモ書き「話者メモ」を現場で作成しておくと、特定が容易になり文字起こしの精度も上がります。
「話者メモ」を作成するのは会議などの出席者ではなく、開催者として会議を進行する事務局などのスタッフです。まず出席者リストと座席表を作成し、座席表には番号を振っておきます。会議が始まると話者メモ担当のスタッフは、発言があるたびに発言者の番号とその発言内容(言い出しの部分だけでOK)をメモしていきます。また録音開始からの経過時間も要所要所で記入しておくと、後の文字起こし作業で話者メモと音声データとの照合が容易になります。

なお会議が盛り上がってくると特定の出席者同士で発言が連続したり、複数人が同時に発言したり、また速いテンポで発言者が移り変わったりと、話者メモ担当者泣かせの状況になります。そういった場合は慌てずに、まず発言者の特定を優先し番号だけでもメモしていくと、文字起こし作業者は助かります。

話者メモ作成は慣れないと意外と大変な作業ですが、発言者をしっかり特定した原稿を依頼したい場合には、話者メモの作成をお勧めしています。なお当社では会議などの出張録音サービスに付随して当社スタッフによる話者メモ作成も承っております。