表記ゆれとは、ある単語が、同じ原稿内に2通り以上の異なる表記をされていることです。表記ゆれが散見される原稿は完成度が低く読みにくいので、原稿作成や校正の段階で書き方をきちんと統一することが必要です。
同じ文脈で使われている同一の単語が、原稿内で2通り以上の異なる表記をされていることを表記ゆれといいます。表記ゆれには送り仮名、漢字、外来語などさまざまな種類があり、いずれの場合も『記者ハンドブック』を参照して表記ゆれを統一する必要があります。Wordの校正機能を使えば表記ゆれを検出することができるので自分の目で確かめるだけでなく、必ず検索をかけて表記ゆれが原稿中にないようにします。
例えば、「名残、名残り」や「分かる、分る」のように、文脈や用法による送り仮名の有無や違いが出ることが多々あります。
「たら、鱈、タラ」や、「くま、熊、クマ」など、同じものを指す言葉でも漢字で書くか、ひらがなやカタカナを使うかという問題があります。これは数字も同様で「1人、一人、ひとり」などと表記が分かれ、旅は「一人旅」ですが、参加者は「1人」といった具合に、用法が異なります。
「匂い、臭い」や、「渡辺、渡部」などの人名も、表記ゆれが多く見受けられる分野です。漢字については、どの漢字を使うかによって意味が全く変わってくるので、辞書でしっかり確認しつつ表記を統一します。
「メイン、メーン」、「バイオリン、ヴァイオリン」など、欧米諸国の言語がもとになっているカタカナ語、外来語も表記ゆれが多いといえます。