これまで音声認識ラボをご覧くださった皆さまへ
当社運営の「音声認識ラボ」サイトは、2012年に最初の記事を公開しました。
その少し前、2011年にはSiriが日本語に対応し、音声認識という技術がようやく私たちの日常に姿を現し始めた頃でした。
当時の一般的な音声認識利用は「本当に使えるのか」「どこまで任せられるのか」を手探りで試す段階にありました。
私たちは、音声認識を業務や生活の中でどう活用すれば有益なのか、どうすれば認識精度を少しでも高められるのかを検証し、その結果を共有する“ガイドであり、実験の場”として音声認識ラボを運営してきました。
その後、技術は着実に進化し、コロナ禍をきっかけとした在宅勤務・オンライン会議の急速な普及を経て、音声認識は特別な技術ではなく、私たちの生活や仕事に自然に組み込まれる存在となりました。
現在では、音声認識に任せるべき領域と、人の手で確認・整えるべき領域、さらには音声内容そのものの扱い方についても、実務の中で一定のすみ分けが進んできたと感じています。
こうした状況を踏まえ、「音声認識をどう使えばよいのか」という問いに応える役割は、一定の区切りを迎えたのではないかと考えるに至りました。
音声認識ラボは、その役割を果たし、ここでひとつの節目を迎えます。
なお、当社は引き続き、精度の高い人力による文字起こしサービスを提供してまいります。
音声認識は多くの場面で有効な技術である一方で、内容の正確性や文脈理解が求められる領域においては、人の手による確認や判断が依然として重要であると、私たちは考えています。
今後も、お客さまの用途に応じた最適な文字起こしサービスを提供できるよう努めてまいります。
これまで長きにわたり、音声認識ラボをお読みいただき、支えてくださった皆さまに心より感謝申し上げます。
本サイトで共有してきた情報や試行錯誤の記録が、皆さまの業務や判断の一助となっていれば幸いです。
これまでありがとうございました。