音声認識×英語学習!特集(1) これから登場予定のウェアラブルデバイス/英会話ロボット

音声認識×英語学習!特集(1) これから登場予定のウェアラブルデバイス/英会話ロボット

発音練習にもなる音声認識は英語学習と相性がよく、使わなきゃ損である。さらに最近はAIを活用した英語学習アプリや英会話ロボットも増えてきて、ユーザーはより自分に合った方法で効率的に英話が学習できるようになってきた。

この特集では「音声認識×英語学習」と題し、英語力アップに役立ちそうなものをピックアップしてまとめてみたい。まずは現在まだ開発中だが、発売が楽しみなウェアラブルデバイスと英会話ロボットを紹介しよう。

ウェアラブル英会話教師 ELI / English Learning Intelligence
英会話の近道は、あなたらしく話すこと。

http://eli-talk.com/

商品名:ウェアラブル英会話教師 ELI
開発:博報堂「monom」、博報堂プロダクツ、クリエイティブスタジオ「1-10」
価格:未定
発売:未定

ELI(エリ)は、2016年Google主催のアイデアコンペ「Android Experiments Object」でグランプリを受賞した4作品のうちの1つで、現在はまだプロトタイプ。発売時期やそもそも製品化されるのかも不明ではあるが、コンセプトが面白く実用的で、発売が楽しみな製品だ。

普段話していることから英会話を学べるELI

ELIは、日常会話を記録・解析することでその人に合った英会話レッスンを生成してくれるマイクデバイス+スマホアプリ。マイクデバイスは小型で、洋服の襟につけられるデザインだ。ELIを襟につけておくことで話している会話を記録し、その会話を音声認識機能で解析することで単語を抽出、会話でよく使われている日本語をベースにその人に最適な英会話レッスンを生成してくれるという仕組み。

専用アプリ上では、会話の内容から単語の登場頻度やレベル、実用度などに応じて自動でレッスンが生成され、英会話、英単語・英熟語を学べる。ムービーを見ると音声アシスタントとの対話で学習を進めていけるようにもなっており、単語力やリスニング・リーディング力だけでなくスピーキング力もしっかり鍛えていくことができそうだ。

なお、音声認識・音声対話や翻訳などの技術はGoogleのサポートを得ているとすると、性能も高精度なものになるはず。そこも期待できる。

一方で、もしこのまま製品化となった場合、現時点で気になる点も無くはない。
例えば、
・日常の会話が記録されるということで、プライバシーや個人情報保護の面での不安
・かなり雑音も入りそうだが、雑音の音声認識への影響度は
・襟がない服の装着方法(特に女性は困りそう)
・防水仕様か(取り忘れて洗濯機で回しちゃいそうな気がする)
・バッテリーの持ち
・月額制になった場合、それが高額だと負担感あり …など。

これらの点も含めて最終的にどのような製品になるのか、興味深いところだ。
実際に製品化となった場合はこれらの点についてもチェックしたいと思うが、実用的であるELI、発売が楽しみな製品ではないだろうか?

自分とはあまり関係のない例文や単語で英語を学習していくよりも、やっぱり自分がよく使う日本語をベースに学習するほうが実践的だし、興味のある内容なのでやる気も出やすい。何より早く身につきそう。

普段話している日本語のように英語でも自分らしくコミュニケーションしたいというのは誰もが思うところだろうが、ELIがそれを叶えてくれるかもしれない。

【参考】Android Experiments Object – ELI / English Learning Intelligence

【参考】博報堂「monom」、「ウェアラブル英会話教師 ELI」を開発 普段の会話を解析し、自分に最適な英会話を学べるウェアラブルデバイス(2017.03.10)

AI搭載の対話型英会話ロボット Charpy
あなたにあわせるおしゃべり英会話ロボット

http://www.charpy.jp/

商品名:あなたにあわせるおしゃべり英会話ロボット Charpy
開発:株式会社CAIメディア
価格・発売:2017年5月、Boosterにてクラウドファウンディング開始予定

Charpy(チャーピー)は、2017年5月にBoosterにてクラウドファンディング開始予定となっているAI搭載の対話型英会話ロボットだ。CAIメディアは2003年に音声認識機能付きの対話型英会話ロボット「チャーピーチョコレート(Charpy Chocolate)」を発売している(現在はもう販売されていない)が、Charpyはその進化版といえる。


2003年に発売された「チャーピーチョコレート」は、ロボットとPC上のキャラクターとユーザーという3者間で、12,000通りの会話ができた。(チャーピーチョコレートの詳細はCAIメディア会社情報ページを参照)

あなたに合わせておしゃべりしてくれるCharpy

チャーピーチョコレートは既に完売しており現在はもう販売されていないが(アマゾンで中古はあるよう)、購入者のレビューや口コミなどを見ると、総じて好評。

Charpyについては、現時点では公式サイトに情報はあまり載っておらず、最終的な仕様や機能などは発売されるまではっきりとは分からない。ただ、CharpyにはAIが搭載され、チャーピーチョコレートよりも高性能となっているのは確かだ。

これはあくまでも参考だが、Charpyについて書かれた日経の記事からちょっと特徴を抽出してみたいと思う。

[Charpyにはこんな特徴があるかも]
AI搭載、音声認識、対話・成長型、頭部にカメラ内蔵、画像認識技術で利用者個人を識別、利用者の英語力に応じて英会話のレベルを自動コントロール、名前を覚えたり表情を読み取ったり趣味などに合わせた会話も可能、日本語も話せる、Wi-Fi搭載、ロボット・PC上のキャラクター・ユーザーの3者間対話が可能、など。

【参考】AIとつながる英会話ロボ開発 CAIメディア‐日本経済新聞(2016/11/29)

なかなかのパワーアップぶりだ。期待が膨らむ。

チャーピーチョコレートもCharpyも基本は子供向けという位置付けのようだが、子供だけでなく大人も楽しんで英会話を学べそう。かわいいキャラクターのCharpyと毎日触れ合っていると、英語を話す毎日が当たり前になるかもしれない。

英語学習で大切だけど難しいのは、学習時間の確保と継続すること、そして実際に英語で話す機会を設けることだと思うが、Charpyとなら難なくそれもクリアできるかも。Charpyのクラウドファンディング開始はもうすぐだ。

【参考】株式会社CAIメディア