テレワークの導入によりZoomやSkype、Microsoft TeamsといったWeb会議ツールを使った会議や取材なども今は当たり前になってきているが、その際に発言内容をリアルタイムで文字化できると、会話ログの作成や議事録作成のスピードアップや省力化を図れるなど、もっと生産性を向上させることが可能だ。
前回は個人の方が開発されたWeb会議での発話をリアルタイムで文字に書き起こせる便利ツールを取り上げたが、今回はサービスとして提供されているもので
- 現在無料あるいは低価格で簡単に利用できる
- Zoom、Skype、Google Meet、Microsoft Teams等(以下、各種Web会議ツール)で利用できる
- リアルタイムで文字起こしができる
という3点を満たすサービスの中から、3つを選んで紹介する。
※本内容は、2020年7月13日現在の情報です。
→ 情報を更新しました。本内容は、更新日:2020年11月17日現在の情報です。
料金等は、今後変更される可能性があります。また、音声データの取扱等については、各サービスの利用規約や情報セキュリティ方針などをご確認ください。
【目次】
・Texta -Web会議向け議事録作成支援ツール-
・AI GIJIROKU -ミーティング参加者の会話をテキストで記録&翻訳-
・Sloos -Zoom等と併用できる発言者ごとの文字起こしサービス-
Textaは、現在新型コロナウイルス対策に伴うリモートワーク実施によるコミュニケーションの課題解決に寄与すべく、2020年12月末まで無償提供されている。
Textaでは、リアルタイムでの文字起こしのほか、録音や、既存音声ファイルの自動文字起こしなども行うことができる。サービスはブラウザ上で動作するので、利用に特別なハードや環境は不要。新規登録すれば、すぐに利用可能だ。
- 2020年12月末まで無償提供中
- 新規登録(名前・メールアドレス・パスワード登録)後、すぐに利用可能
- 特別なハードや環境は不要、Google Chromeブラウザ上で動作
- 各種Web会議ツールで利用可能
- 主な機能:リアルタイム文字起こし、録音、音声ファイルの自動文字起こし、録音データ/文字起こしデータのダウンロード、要約機能など
AI GIJIROKUは、サブスクリプション型のAI議事録作成サービス。月額1,500円(税別)という低価格から音声認識機能を使用できる。リアルタイムでの文字起こしだけでなく翻訳にも対応しており、話者識別機能も備わっている。
なお、トライアルも用意されているが、法人限定かつ招待コードが必要となる(招待コードの発行は、問い合わせ。また、ビジネスプラン・エンタープライズプランを検討の法人に限定して発行される)。
- スタンダードプラン:1,500円/月(税別、利用により従量課金あり※、その他ビジネスプラン、エンタープライズプランあり)
- 新規登録(名前・メールアドレス・パスワード登録、または外部アカウントと連携)後、すぐに利用可能
- 特別なハードや環境は不要、Google Chromeブラウザ上で動作
- 各種Web会議ツールで利用可能
- 主な機能:リアルタイム音声認識(リアルタイム文字起こし)、リアルタイム翻訳、話者識別、録音、音声ファイルの自動文字起こし、文字起こしデータのダウンロード、テキスト編集機能など
※リアルタイム音声認識:600分/月(月間の利用制限を超過した場合は従量課金が発生)、リアルタイム翻訳:利用に応じて従量課金が発生、ほか。
Sloosは、これまでβ版(機能限定版)の提供だったが、2020年10月23日に機能やデザインを大幅に刷新した正式版がリリースされた。
Sloosは、月額800円(税別)から時間制限なく利用できる発言者ごとの文字起こしサービス。汎用的なマイク1台で最大10名までの話者を識別し、発言内容をリアルタイムで文字起こしすることが可能だ。利用はホスト1名がアカウントを作成すればOKで、ゲスト(参加者)は、ホストがルーム発行後にルームURLを共有する、もしくはホストがゲストの登録をするだけで参加できる。
なお、初回登録から最大30日間は無償トライアルが可能だ(継続しない場合は月末最終日の無償トライアル終了日までにプラン解除手続きが必要)。
- パーソナルプラン:800円(税別)/月から時間制限なく利用可能(利用により従量課金あり※1、その他ビジネスプランあり)
- 新規登録(メールアドレス・パスワード・会社名・氏名※2登録、または外部アカウントと連携)後、すぐに利用可能
- 特別なハードや環境は不要、主要ブラウザ(Google Chrome/Microsoft Edge/Safari)上で動作(ただしOSにより対応ブラウザは異なる。また、Chrome以外は音声認識オプション利用で可能)
- 各種Web会議ツールで利用可能
- データを保存しない安心のセキュリティ
- 主な機能:リアルタイム音声認識(リアルタイム文字起こし)、話者識別、文字起こしデータのダウンロード、テキスト編集機能など
※1 リアルタイム音声認識は標準搭載。希望する場合は精度重視・音声認識オプションあり:従量課金制(税別、120円/時間)。
※2 会社名および氏名は入力しなくても登録できるが「unknownさん」となる。なお、新規登録後に変更できるのは仕様上パスワードのみ。それ以外の情報を変更したい場合は、アカウントをプラン解除により不使用にして、新メールアドレスにてアカウントの再作成が必要となる(アカウント数が膨大な場合は個別対応も可能、要お問い合わせ)。
≫ サービス公式HP
【開発・運用】株式会社QuantumCore
【参考】Sloos正式版 1時間約1円で議事録作成 事前登録無しの話者認識や発話分析も提供(2020.10.23)