長らく日本語教育に携わられた 現役ワーカーさまが語る<アフタートーク?編>

前回掲載した蒔田良子さんインタビューの取材終了後、常務取締役の田中めぐみが取材場所に顔を出したことで、実に4年ぶりとなる感動の再会を果たしました。とても楽しい雰囲気でしたので、アフタートーク?編として公開します。途中、校正のお仕事について言及したため、文字起こしマスターの伊藤彩映も参加しました。(※本文では敬称あり)

■目次

■田中常務と4年ぶりの再会

蒔田:私たちが会うと面白いことしかないもんね(笑)。

田中:そうよね(笑)。何年ぶり?

蒔田:コロナの前ですものね。

田中:研修会以来かな。だったら4年ぶりになるかな、会えて良かったわ、本当に。校正を始めてどのぐらいになった?

蒔田:先ほどお聞きしたら、もう5年近くになると。やはりこの仕事が一番向いているみたいです。

田中:本当にもう、いつ寝てるんだろうって心配になって。

蒔田:先ほども申し上げたんですけど、あっと思うと朝になってるなんていうこともあって(笑)。

田中:やだあ (笑)。

蒔田:でも疲れを感じない。好きだから。

田中:本当にすごい。「困った時は蒔田さん」と思っています。

蒔田:ありがとうございます。たまたま今、私は子育ても終わって、両親も送って自由の身ですけど、若い皆さんはこれからいろいろなことがあるでしょうけど、でもとにかく続けていれば必ず良いことがあると思います。

■文字起こしが体力的にきつくなったら、校正という進路もある

Q :これを見ている方は、校正がよく分かっていないかもしれません。

田中:そっか。校正の仕事の話は、彩映さんも一緒にしたほうがいいと思うよ。

(ここで文字起こしマスター・伊藤彩映にバトンタッチ)

伊藤:文字起こしをされてきた経験・知識を生かして校正をやっていただくことはとても大切だと思っていて、蒔田さんは本当に適任だなと思っています。

蒔田:ありがとうございます。

伊藤:文字起こしは、目も使うし、手も使うし、フットスイッチを使うと足も使うし、肩も凝るし、頭痛も起こるし、かなり体力的にはきつい仕事です。ですから、ご高齢になると、つらくなっちゃうかなというところがあると思うんです。

蒔田:そうですね。

伊藤:私自身、昔は徹夜して長時間がんがんできたんですけど、やはり年齢が上がると、徹夜した翌日は自分が使い物にならないような感覚になったりして、しんどいこともあります。文字起こしとは違い、手を使って一から起こさないという校正であれば、皆さまのこれまでの経験が生かせるかなと思っています。同じ時間数を作業する場合、校正のほうが注意深く見なければならない点では大変かもしれないけど、入力をしなくてもいいという点では、体力的に少しは楽になるというところがあります。

蒔田:それはそうだと思います。

伊藤:文字起こしで入力するのが少しつらくなったという時には、校正のお仕事もありますよ、とお伝えしたいですね。今まで頑張って文字起こしをやってきたけど、もう徹夜はしんどいな、肩が疲れちゃうとか腱鞘炎 になっちゃうとか、体がしんどいという方には、校正のお仕事をお願いできるかもしれないので、引き続き皆さまには頑張っていただきたいと思っています。

■レジェンド2人の共通点「楽しい。気付いたら時間がたっている」

Q:徹夜徹夜っていうのが今の労働基準法にひっかかるんじゃないかっていう(笑)。

全員:(笑)

蒔田:御社がこき使っているような(笑)。いえいえ、好きでやっているんですよね。

伊藤:そう。だって集中してると朝になっちゃうんですもんね。

Q:急ぎの案件っていうわけではないんですよね。

蒔田:もちろん急ぎの案件は、徹夜をせざるを得ない、貫徹でやりますけど(笑)。

Q:お2人は好きチームですからね。われわれ嫌いチームは「明日までに起こさなきゃ」って徹夜してましたけど。

伊藤:いつの間にか時間がたってしまいますよね。もちろん明日までの案件で、音が悪かったら徹夜せざるを得ないんだけれども。でも意外と乗っていると途中で終わらせられなくて。

蒔田:そうなんです。あれ、こんなに時間がたっていたのかという感じですよね。

Q:少し休憩を入れながらやるんですか。それとも休みなくですか。

蒔田:もちろん休憩を入れようとは思うんですけど、入り込んで忘れちゃう。

伊藤:昼間からやっていると、PCの画面って明るいじゃないですか。気が付くと部屋真っ暗みたいな(笑)。

蒔田:そうそう(笑)。

伊藤:結局楽しいんですよね。

Q:楽しいというのは、いろいろな人の話が聞けるというところですか。

蒔田:それもありますけど、とにかく最先端の情報を皆さんが真剣に話されているのを、こちらは真剣に聞くというところですね。

Q:あらかじめ勉強されて臨まれているんですか。

蒔田:もちろんです。あとは調べながらですね。

伊藤:その検索も楽しいですよね。

蒔田:楽しい。

伊藤:私は検索「が」楽しいのかもしれないです。

蒔田:インターネットで調べたり、辞書を何冊も使って。時には大きいのを引っ張り出したり。

伊藤:この同音異義語はこれで合ってるのかな、とかね。

Q:その業界独特の言葉も調べたりしますか。

蒔田:それが一番難しいですよね。辞書では使ってはいけないとされていても、その業界では当たり前であればそれを残さなければいけないし。もちろんチェック事項にその旨書きますけれども。ですよね?

伊藤:そうですね。

蒔田:分からないことは、なんでも伊藤さんに聞いて教えていただいています。