東京女子医科大学看護学部 看護管理学(国際看護) 教授 池田様 インタビュー

お客様事例インタビュー

「文字になってみないと分からない」

ご利用サービス
日本語テープ起こし
メリット
  • 研究のエビデンス
  • 研究時間の確保
弊社を選ばれた理由
  • レスポンスの早さ
  • 科研費対応
  • 納期選択が可能

池田さまは民間のメーカー勤務、厚生労働省での経験、実績を経て、現在は東京女子医科大学の教授として看護管理学の教員を務められています。医師、薬剤師、看護師等、多職種で担われる医療、看護の世界で、チームで患者さんおよび患者さんご家族をいかに一番良い状態にしていくか。

「ウェルビーイング」を達成するための仕組みやプロセスの管理を看護管理学として追求していらっしゃいます。

看護管理学とは

看護管理学とは、どのような学問なのでしょうか。
「看護学」という文字で終わらず、「管理学」という文字で終わるところにキーがあります。 医療の現場はさまざまな職種で担われており、この方たちがチームで患者さん、患者さんの家族を一番いい状態にしていくための管理や仕組み、プロセスを追求する必要があります。

「ウェルビーイング」を実現するために看護学だけではなく、組織論、人、モノ、金、情報など、いろいろな分野のノウハウや知識を結集してどうやって一番いい医療を提供していくか、ということを研究、実践する学問が看護管理学です。

かなり幅の広い学問とお見受けしますが、先生がこの学問に取り組まれるに至った経緯をお教えいただけますでしょうか。
私が最初に興味を持ったのは、「どういうサービスを、どういうニーズがある人に届ければいいのか」というところだったのですね。元々私は看護を専攻していたのですが最初に就職したのはメーカーで、そこでお客さまインタビューなどを行って顕在化ニーズや潜在しているニーズなどを洗い出して商品作り、サービス作りをする。これが私の職業生活の最初でした。

そこからこの分野をもっと極めたいと思ってまた大学院に戻ったり、仕事をしたり。そして最終的にやはり元々のスタート時点で専門として選んだ看護学に戻ってきました。

その間に痛感したのが、家族の中でだれかが、患者さんになると、その患者さんを治すためには実は家族の協力が非常に大事になるということなのですね。まだあまり知られていないのですが、「家族看護学」という学問があります。それは家族を単位として捉え、どういうケアが必要かという査定をして、看護ケアをする。そのためには患者さんの言い分だけではなく、家族がその患者さんにどうなってほしいか、患者さんが家に戻った後に家族がどう協力すればいいかという家族の思いも聞く。それも併せて把握して、ちゃんとそれに応えたケアを提供していく必要があるという考え方です。

この分野を研究して学位を取りたいと考えまして、8年前に久しぶりにアカデミアの門をたたき、勉強しに戻り、そこで今の私に至るまでの仕事をした経緯がありました。
「多職種をまとめて管理する方法を考える」ということでは、相当難易度の高い研究ですね。
 そうですね。組織に属している職員としてのローカル、専門職としての看護職としてのコスモポリタン。この2つがぶつかることももちろんありますので、そのバランスを取りながら専門集団をまとめていくことは非常に難しいことですよね。
看護管理学はまだまだこれからの学問ですので、いろいろな方々を巻き込んで進めていきたい領域ですね。今の社会はお家に居ながら医療を受け、長生きする時代ですので、保健師、訪問看護師、ケアラーとしての家族、そして患者さんご本人、みんなを含めてチームでやっていくには、看護師の役割は大きくなりますので、やりがいのある分野だと考えています。

学術的な研究で「テープ起こし」が必要な場面は

この分野において「テープ起こし」が必要になるのは、どのような領域でしょうか?
私がアカデミアに戻り専攻した家族看護学では、研究方法として患者さまのご家族にニーズをお聞きしたりする「聞き取りインタビュー」があります。質の良いクリアな定性的データを取ることが研究の要であり、研究者自身が集中してインタビューをするためには録音が欠かせません。
インタビューの録音音源をテープ起こしする必要があるわけですね。
はい。またその他には「査定をする面接」というものもあります。その対象者の方のある特性・スタイルを正しく判定するための面接なのですが、私が手がけていたものは平均すると80分くらい掛かってしまうのです。その起こした内容を30分、1時間掛けて査定していくので、どうしても研究時間が足りなくなってしまうのですね。

最初は自分が実施した面接をきちんと振り返るためにも自分でテープを起こすのですが、面接に慣れてきたら、テープ起こしは外注でよくなってきます。大事なデータなので、正確に音声を起こして研究のエビデンスにするためにも、業者さんにお願いしてテープ起こしをしていただくニーズがでてくるわけです。

そうすると、主にインタビュー内容の文字化でテープ起こしのニーズがあるのですね。
はい。今申し上げたような単純な被験者-研究者間のインタビューに加えて、その他には研究者同士が研究内容を持ち寄ってミーティングをする事例研究もあります。私の行っている事例研究では、「この質問をしたらこういうことに気付いたから、この質問がキモになるみたいですね」というような事例研究の方法を探索することもしています。

この事例研究の場では、研究者同士が集まって集中して討議するためにその場の音声を録音して、その内容のテープ起こしをお願いするケースもありますね。

「テープ起こし」が力になること

研究の手助けとして、「テープ起こしが先生の研究時間を生み出す」という面が最大のベネフィットでしょうか。
 そうですね。自分の研究の時間を持つことができるという側面。あとは先ほど申し上げた査定面接などでは被験者が発言した言葉自体がエビデンスのデータとなりますので、正確に文字起こしができていることは本当に大事ですね。
「テープ起こし」は質的研究においてお力になれることが多いのでしょうか。
看護学という学問領域では、量的な調査の結果得られる看護の知というものももちろんあります。ただ、やはり一つ一つの事例がとても大事なデータになりますので、それぞれの事例を分析する質的研究が多いのです。

質的研究ではカルテデータをカルテテキストから取ってくることもありますが、インタビューや面接も大事なデータとなります。そこでテープ起こしなどを外注し、時間や正確性を確保して看護の知を積み上げていくという作業となります。他の学問よりは質的研究の比重が大きいのかもしれないですね。
今後も質的研究は増えていくのでしょうか。
看護というのは1つうまくいった事例があったら、それをとことんいろいろなステークホルダーからインタビューして紐解いていって、他のデータとも一緒に分析していく方法をとることがあります。うまくいかなかったものについても、そのようにていねいに分析していくと「なぜここでうまくいかなかったのか」ということが分かってくる。

その積み上げでいくと、今後は質的研究にもっとフォーカスが当たるのではないかな、と私は考えています。
質的研究でも、テープ起こしをしないケースもあるのですか?
例えば、1時間のインタビューをすべて文字起こしすると、改めて1時間分を振り返るのが大変ですので、印象に残っているところだけをノートとしてまとめる、というスタイルで研究を進める方もいらっしゃいますね。ただ、これだと抜けてしまうことがある。
抜けてしまう。
インタビュー直後に印象に残っていることというのは、インパクトがあったことですのでそのインプレッションは非常に大事だと思うのです。ただテープ起こしをしたものを改めて分析すると「あ、ここで流れが変わっているな」とか、「この患者さんは何度も繰り返して同じ言葉を使うな」とか、そういうことが確実に分かるのですね。

「何で同じことを何度も言うのだろう」とその場で思っても、あとで文字になってみると、その言葉にすごく意味があったりするのですね。そういうのは文字になってみないと分からない。こういうことが認識されると、「ああ、やっぱり文字起こしをしたほうがいいんだね」と考えを変えてもらったこともありますね。

東京反訳の良い点は

テープ起こしにおいて、弊社にご用命をいただき誠にありがとうございます。
いつも正確な文字起こしをしていただき、助かっています。とても専門的な会話となり、用語が起こせなかったときなどは、コメント付きで納品していただいていますね。それはフィードバックさせていただくと、次回にはもう修正されていますので、非常にありがたいと思っています。
当社を継続してご利用いただけているのは、どのような点がポイントでしょうか。
先ほど申し上げた点も含めて、タイムリーにすぐ反応していただけますよね。まず最初に依頼するときの音声ファイルのアップロードのやり方も簡単でラクですし、納期やお見積もりのレスポンスも早い。大学はどうしてもいろいろな仕事が入ってきてしまいますので、忘れないうちにタイムリーにレスポンスがあるというところは大事ですね。
ありがとうございます。
また、大学では「3点セット」ということが多い「見積書、請求書、納品書」ですが、このフォーマット変更や宛先の書き方、研究費の番号挿入など、細かいこともすぐに対応してくださるので助かっています。
その他、ポイントとなる当社サービスはございますでしょうか。
私がうれしいな、と思うのは、納期や単価のバリエーションを選べるところですね。例えば100件近いインタビューを行う場合、1事例の分析に1時間掛かりますので、どんどんテープ起こしが上がってくる必要がない場合もある。そういう時に納期の種類が幾つかあって、納期がゆっくりできるものについては費用を抑えていただいているので、それはすごくありがたいです。「直ぐほしい」というものについては、それはそれで超特急バージョンみたいなメニューもありますので、メニューが選べるのがすごくありがたいですね。
コスト的な面ではいかがでしょうか。
これは東京反訳さんというよりもこの業界全体ですが、やはりコストは掛かりますよね。依頼するための予算は、われわれ研究者は文科省の科研費やさまざまな助成金の研究費を充てています。ただ、そういう助成金をきちっと獲得できるというのは、結局それまでの研究の積み上げあってのことなので論文数などの業績が必要なのですね。

研究を進めるため、時間をお金で買いテープ起こしを外注し、業績を作り、そしてきちんと予算を確保する。この流れを作ることができればよいのですが。実は私は博士研究のときは、研究予算が無かったので自分のお金を使ってテープ起こしをお願いしました。でもそれはやはり自分の身になることなので、何にお金を掛けるかですよね。時間を選ぶかお金をかけるかということで。
科研費もなかなか申請・獲得が難しいのですね。
科研費は非常にフェアなものですが、採択率は今20パーセントくらいだと思いますので、難しいといえば難しいですよね。研究のテーマ設定もそうですが、申請している人間がこれまでやってきたことを把握した上で、今回この研究費をいただいてやりたいことをどこまできちんと把握しているか。やろうとしている内容を、年度別に計画をきちっと出して、どういう研究組織でやるかという体制も明確にし、うまくいかなかった時のリスクヘッジはどう対応するか。費用の積算もきちっと出す。「だからこのお金がいただきたい」という。そのようなきちんとした実行計画と明確な目標によって採択されるものですね。
貴重なお話、誠にありがとうございます。最後に、当社に望まれることがありましたらお願いいたします。
そうですね。いつも非常に助けていただいており、本当にありがとうございます。先ほど申し上げたように研究費はいつも工面が必要なところですので、例えば90分インタビュー80本とか、そういうメガスタディの場合などにボリュームディスカウントを検討いただければとてもうれしいですね。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
いつも本当にありがとうございます。本日は大変お忙しい中、誠にありがとうございました。

東京反訳スタッフより

本日は非常に貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました。 また当社のサービスでご評価いただいている点、見直して行くべき点など、さらにサービスを改善していくための示唆を多々いただきましたこと、深謝申し上げます。

ボリュームディスカント、科研費につきましては柔軟に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。 今後とも研究のお力になれるような、社会に力になれるようなサービス提供を目指して参りますので、今後ともぜひご期待ください。